2009年5月18日月曜日

木を見に、山へ行く(1)

5/16 一家揃って車を走らせ、天竜川の上流まで、「木」を見に行ってきました!
水窪(みさくぼ)というその地まで、片道4時間半の長旅でした。 
天竜といえば、「天竜下り」で有名ですが、場所は浜松市のちょうど北側、つまり、もうちょっとで愛知県というところです。なかなか着かないなぁ、と思ったのも無理はありません。

見学したのは、次の3か所。
1. 山
2. 製材所
3. プレカット工場

天 竜の山は、杉と檜の混植林。昔は杉も檜と同じくらいの価値があると見なされていたようです。ここで切り倒される木は、70~80年という長い年月を生きた もの。林業を営む方にとっては、2世代前に植林されたものになります。気の遠くなる時間感覚ですね。木を切った後には、植林をするわけですが、その木は、 自分の「孫の代」にはじめて製品になるのです。

切り倒された木は、枝葉を付けたまま、数か月その場で寝かされます。これを葉枯らしと言います。葉っぱがついたままの方が、葉っぱに水分が吸われていく、つまり幹は乾燥しやすいわけです。自然の摂理です。

葉 枯らしを終えた木は製材所に運ばれて行きます。私たちは、山へ行き、木を道路まで運びあげ、枝葉を落とすところを実際に見学しました。そこは想像を絶する 急斜面、しかも道路が上にある斜面です。架線技師の国家資格を持った職人さんが、器用に滑車をくくりつけ、ロープを通し、そのロープで木を縛り上げて、引 きずりながら運び上げていきます。大変高度なスキルを要する仕事なのだそうですが、この職場も否応なく高齢化が進んでいます。技能の引き継ぎ手が不足して いるのです。でも、そこは真に男らしい、カッコいい職場でした。

木は10メートルぐらいのサイズに揃えられて丸太のまま、車で製材所に運ばれます。天然乾燥の場合には、そこでさらに数か月乾燥させ、その後、皮をむかれ、「平角(ひらかく)」という四角い形に切り出され、出荷されていきます。

皮をむかれ、切り出される、その製材所のラインは、工場のラインとしては、とても単純で分かりやすいので、子どもたちも大喜び。あいにくの小雨模様でしたが、真剣に目を見開いてラインをじーっと見学していました。

私 自身も貴重な体験でした。自分の家の構造や床、天井などに使われる木材が、どこの山からどのように運び出され、どのように乾燥され、皮をむかれ、切り出さ れていくのかを、きちんと見ることができる「施主」なんて、この世の中にほとんどいないはず。家に対して、このような気持ちを持たせてくれた三浦棟梁に、 心から感謝です。

長くなってしまうので、続きは次に。



上は、木を引き上げるためのロープと滑車


枝を落とす職人さん、よく見ると足場も丸太。しかもその下は空中!


製材所で天然乾燥されている丸太


丸い顔が四角い顔になるところ。


木材ツアーご一行のスナップ写真。
前列一番右が、今回お世話になった、丸志木材の川嶋さんです。
ありがとうございました。

0 件のコメント:

コメントを投稿