今日は、設計の遠野さんに、私が勤務しているKDI Studioにお越しいただいて、照明の打合せをしました。遠野さんもうなずいていらっしゃいましたが、照明の設計って難しいですよね! 明るいのか暗いのか、どんな具合に見えるのか、実際につけてみないと分からないところが多いのも確か。皆さんはどうやって照明を選んでいますか?
私が以前、新築マンションを購入した時は、港北NTのハウスクェアにある照明会社のショールームへ行って、家内と「あーでもない、こーでもない」と一日中検討していた記憶があります。結果として、もの凄い高い金額を払った気がする。その割に満足感が・・・。
その時に気づいた教訓を、今回は生かしたいと思っています。
それは、私たちが欲しいのは、電気や照明ではなく、
明かりであるということ。
電球や照明器具の役割は、その光でもって、部屋や食事や家族を照らすこと。照明器具自身は(ごく一部の例外を除いて)主役になってはいけないということです。
ところがどっこい、私たちのようなフツーの人間は、ショールームに行けば目移りしまくって、「カッコいい器具の」照明を買ってしまったりします。トイレ、キッチン、玄関、エクステリア、寝室のブラケット、ダイニングのペンダント、フロアライトなどなど。でも冷静に考えてみたら、照明の存在そのものが見えない、隠れている家の方が、断然カッコいい。
むしろ、私たちがもっとこだわるべきなのは、光の質の方かもしれませんよ。だって、その光が私たち家族や仲間の暮らしを彩るのだから。
低炭素社会への移行が急務である今日、以前のように白熱球を使うことはできなくなってしまいました。だからといって、あらゆるものが蛍光灯やLEDでいいのか?
電球には、大雑把に分けて2種類のものがあります。燃焼系と放電系です。燃焼系は、文字どおり、真空内のフィラメントが燃焼することで、明るさをつくっています。自然光である太陽もまさに燃焼系の明かり。燃焼系の明かりは自然の明かりと非常に性質が似ています。朝陽や夕陽が赤いのは、温度が低いからですし、真昼の太陽が白いのは温度が高いからです。これと同じく、燃焼系の明かりは温度によって、色が変化します。この変化がまた、空間を艶やかに魅せるわけですね。しかし、放電系は電子の高速移動による発光ですから、このような自然な色変化はできません。電圧を下げていくと、ある時点でピタッと発光が止まってしまいます。
燃焼系の電気の代表格が白熱球、そしてハロゲン球です。放電系はもちろん蛍光灯です。白熱球が規定により生産中止となってしまう今後、私たちはもう蛍光灯を選ぶより手はないのでしょうか?
あるよ。
三菱オスラムさんが開発した、
電球型ハロゲンランプ、エナジーセーバー。
詳しくは、
遠野さんが取り上げてくださっているようなので、書きませんが、白熱球の代わりとして上手く使えそうな電球です。完全に調光も可能なので、色の変化もばっちし。

見た目もご覧の通り、白熱球そっくりです。
それでいて、色も奇麗だし、(蛍光灯には負けるけど)それなりに省エネだし、寿命も倍持つし、安いし。なかなかの優れものだと思います。
蛍光灯はイマイチだと思っているあなた、是非使ってみてください。
コメントもお願いします。
あれ?照明の話がいつの間にか電球の話になってしまった。。。