2009年6月22日月曜日

みらいのいえ: 緑化屋根の試作実験

みらいのいえの目玉のひとつ、緑化屋根。週末に設計の遠野さん、パーマカルチャーの河野さんとともに、敷地内にその実験設備?!を構築いたしました。

テーマは、
「3寸5分の傾斜を持つ屋根に、できるだけコストをかけずに緑化するには?」
です。とくに、緑が自生するまでのしばらくの間に、風雨や乾燥などに負けずに、土が流れない状態をキープできるかどうかがポイントになります。

実験設備をつくりはじめる、遠野さん(左)と河野さん。
風貌はすでにお二人とも完全に「現場の」人です。

実際にはガルバリウム鋼板の屋根の上に、さらに防根シートを敷きますが、ここでは、ビニールシートを敷き、すべりやすい状態を作りました。

90cm程度の幅しか無い実験屋根ですが、2種類の実験を仕掛けてあります。向かって左側は、屋根の軒側に土留めを固定する形式。この場合は、土留めが排水を邪魔してしまうため、この内側に別途、内樋(うちどい)を仕込む必要があります。
向かって右側は、棟側から軒に向けて金属ワイヤーを張り、L字のアングルを結束させたもの。穴の空いたアングルを使えば、通常通り外樋に水を流せます。実際の工事では、防水工事の後にこの緑化の工事をするため、アングルを使う場合は、屋根に穴を開けられません。したがって、棟からワイヤーで吊る必要があります。


敷地内で葉枯らしした篠竹をさらに天然乾燥させたものをつかって、縄で縦横の土留めをくんでいきます。私も、途中からでしたが一緒に参加しました。


今回の実験では、両方とも軒側(最下部)に土嚢を敷き、崩れを防ぐようにしてみました。


さっそく実験開始です。

まずは、軽量の土質改良材(スーパーソル)を敷き詰めます。軽量でかさ上げをする役割と、保水、排水の機能を併せ持っています。
また、今回実験して感じたことですが、石ころ大の大きさを活かして、竹の格子にしっかりと固定される性質があります。


その上に、敷地内の余った土をそのまま乗せてみました(下図)。
竹の格子と土質改良材によって、土が滑らず、しっかりと固定されているようです。この状態でしばらく様子を見てみることにしたいと思います。写真は、試作作業を終えた遠野さんと私。

また、軒側に設置した土嚢が景観上、イマイチでは?ということも実験によって分かってきました。このあたりも工夫のしどころですね。


下は、2日後の写真。
この二日の間に三浦を強い風雨が襲いましたが、左右ともにしっかりと土を捕まえてくれています。(葉っぱが見えると思いますが、これは発芽したわけではありません。。。たんに葉が偶然この上に落ちただけです。。。)


今回自分の家の屋根試作に参加してみたことは、本当に大きな学びとなりました。そして何よりも、工作少年の気分で楽しかった!実験をセットしてくれた遠野さん、河野さん、本当にありがとうございました。

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