5年前にマンションを購入したときも、家内と「絶対に売りやすいマンションを買おう」と考えていたほどだ。したがって、横浜市営地下鉄の新駅ができる場所の駅近というのは、我々にとって絶好の「買い」だった。
マンション暮らしが落ち着いた頃から、すでにウズウズしていたように思う。
郊外に旅行するたびに、「そこで暮らしている自分たち」を想像しながら遊んでいたほどだ。清里高原や八ヶ岳の澄んだ山々と白樺の高原に憧れた。でも、どう考えても通勤は無理。
どこなら通えそうか? 最初にターゲットにしたのは、軽井沢だ。
東京から新幹線で70分は通勤時間として「行ける」と思った。かなり足しげく通い、不動産もたくさん見た。旧軽井沢のような湿気のある場所はいやだったが、西側の追分あたりはかなり自分好みだった。しかし残念ながら決め手がなかった。
次のターゲットは那須。こちらも新幹線で70分程度。しかも軽井沢よりも本数が多い。実家がある、茨城県からも比較的近い(?)。 那須移住計画の伊藤さん一家と出会い、ここにも何度も往復してみた。しかし、こちらも決めきれなかった。
やっぱり田舎暮らしなんて、夢でしかないのかな? そうあきらめかけていたときに、突然 三浦半島の先っぽの、あの物件に出会ってしまったのだ。そう、2008年のGW。
今考えれば、私たちが土地を選んだというよりも、土地の方が私たちを呼んでいたとしか思えない。昭和44年ごろに建てられた古家つきの土地。2日後にはもう、決断の電話をしていた。

購入した土地。右端の赤い屋根が敷地内の古家。外壁は改修してあるが、中はかなり古い。